野間大坊にある鎌田政家(政清)と妻の墓所である。政家の母が源義朝の乳母だったため、政家は義朝から乳兄弟として最も信頼されていた。
　1159(平治元)年、平治の乱に敗れて東海道を下ってきた義朝,政家らは政家の舅である尾張国野間内海荘の長田忠致の許に身を寄せるが、翌年正月、忠致,景致父子は平家からの恩賞目当てに義朝を御湯殿で殺害した。政家はその前日に酒を飲まされて騙し討ちにされた。妻は政家の亡骸の傍らで自害したという。なお、1185(文治元)年、政家の首と義朝の遺骨は源頼朝によって共に鎌倉の勝長寿院に葬られたとされる。