味美春日山古墳
あじよしかすがやまこふん (Ajiyoshi Kasugayama-Kofun Tumulus)
【K-AC130】探訪日:2020/9/27
愛知県春日井市中新町2丁目21-16
【MAP】
〔駐車場所〕
味美二子山古墳,御旅所古墳,白山神社古墳とともに味美古墳群の一つである。白山神社から西方約300mに位置する前方後円墳。かつては白山神社の御旅所であったが、犬山街道の通行を妨げることから寛永年間(1624~43年)に春日山より現在の御旅所古墳に移された。その後もここに春日神社が置かれていたが、1918(大正7)年に白山神社に合祀されている。
主軸は北西50°で墳長約74m,前方部は幅約43m,長さ約37m,高さ約4.5m、後円部は径約38m,高さ約6mで、くびれ部幅は約30mでその北側に造り出しがある。また、地籍図からかつては盾型の周濠があった可能性があるとされる。正式な発掘調査がされたことはなく、遺物も確認されていない。前方部の発達状態からみて味美古墳群では最後に築造された前方後円墳と見なされ、6世紀後半の築造と推定される。
史跡指定などを受けなかったこともあって、墳丘上には通路や藤棚、くびれ部南側には遊具が設置されるなど公園として改修されており、古墳としては保存状態が良いとは言い難い。また、墳丘上には1995(平成7)年に遷座した春日山弁財天の社が置かれている。また、後円部東側に溝状の落ち込みが確認できるが、春日山から巨石が掘り出されたという記録も残っており、横穴式石室の羨道から玄室の一部まで掘削された跡と考えられている。