いたすけ古墳
いたすけこふん(Itasuke-Kofun Tumulus)
【K-OS018】探訪日:2015/2.25
大阪府堺市北区百舌鳥本町3丁338番地外
【MAP】
〔駐車場所〕
百舌鳥古墳群のほぼ中央で大山古墳の南,上石津ミサンザイ古墳の東に位置する前方後円墳。墳丘長約146m、後円部直径90m,同高12.2m、前方部幅99m,同高11.4mで百舌鳥古墳群では8番目の大きさである。墳丘は3段に築かれ、南側に造り出しがある。周囲には一重の濠が巡り、墳丘には埴輪と葺石のあることが確認されている。埋葬施設の構造や副葬品は不明であるが、墳丘の形や埴輪の状況から5世紀前半に築造されたと考えられる。また、周囲には陪塚が数基あったとされるが、善右ヱ門山古墳のみが現存している。
1955(昭和30)年頃に土取り工事で破壊の危機に瀕したが、市民運動で保存が決まった。現在も濠の中に残されている橋桁は土取り工事が行われようとしたときの名残である。保存運動の際に後円部から採集された冑形埴輪は実物の鉄製冑を忠実に模したもので、堺市の文化財保護のシンボルマークになっている。