長塚古墳
ながつかこふん(Nagatsuka-Kofun Tumulus)
【K-GF010】探訪日:2019/10/23
岐阜県可児市中恵土野中1990-1
【MAP】
〔駐車場所〕
隣接する野中古墳,西寺山古墳とともに「前波の三ツ塚」と俗称されている。西寺山古墳→野中古墳→長塚古墳の順に築造されたと考えられている。本古墳は全長81m,高さ5.9mと東濃地方では最も大きい古墳時代中期(4世紀後半)築造と推定される前方後円墳である。埋葬者は、当時この地方に大きな権力を持った首長であろう。
1995(平成7)年度から98(平成10)年度にかけての発掘調査では、墳丘周辺に葺石が認められものの、基壇や造り出しは認められず、外表施設としての円筒埴輪も確認されていない。埋葬施設は後円部と前方部に一つずつ確認され、後円部の埋葬施設からは木棺や副葬品を運び入れたと考えられる墓道や木棺を覆ったとみられる白い粘土槨が良好な状態で発見された。また、前方部の頂上の墓壙からは捩文鏡や多数の玉類などが出土している。なお、周濠がめぐっていたと推定され、後円部の南東に幅約5mの外堤が残存している。周濠は幅25mあまりと考えられている。