鳳来寺(僧坊跡)
ほうらいじ(そうぼうあと)(Horai-ji Temple [Buddhist priests' Residence Ruins])
【T-AC012b】 探訪日:2024/12.18
愛知県新城市門谷 鳳来寺
【MAP】
〔駐車場所〕鳳来寺参道入り口,参道一の門近く、または鳳来寺山パークウェイ駐車場(有料)がある。
鳳来寺の参道沿いに設けられた多くの僧坊跡である。特に、江戸幕府3代将軍・徳川家光が、祖父の家康と鳳来寺の関わりを知ってから、その復興・庇護に大号令をかけ、諸僧坊の伽藍の改築と家康を祀る東照宮を新たに造営させた。4代将軍・家綱の治世になっても諸僧坊の増築は続き、延宝年間(1673~81年)に存在した僧坊は、天台宗方の松高院,岩本院,等覚院,不動院,観性院(のちの増道院),般若院,寿命院,吉祥坊,杉本坊,円蔵坊,円龍坊、そして、真言宗方の医王院,藤本院,法華院,円琳院,日輪院,一乗院,月蔵院,尊教坊,中谷坊,善智坊(のちの長順坊)である。
東海道御油宿から延びる街道は鳳来寺道と呼ばれるなど、秋葉山本宮秋葉神社と並んで、この地方では数多くの参詣者を集めた。
しかし、明治初期まで存在した諸僧坊も度重なる火災と明治以降の窮乏で廃絶となり、現在では松高院と医王院のわずか2院の堂宇のみが現存する。廃絶の諸僧坊跡地には石碑が立てられている。