尾奈砦跡
おなとりであと (Ona Fort Ruins)
【C-SZ097】探訪日:2023/3.7
静岡県浜松市北区三ヶ日町下尾奈
【MAP】
〔駐車場所〕
築城年は定かではないが、南北朝時代に井伊氏に従った県氏によって築かれた千頭峯城の砦(支塁)と考えられる。また一説には、1500年代初頭に今川氏が西方の国境警備のために築いたともいう(南北朝時代の砦を活用したとも)。千頭峯城から南に約11kmの浜名湖続きの猪鼻湖入り口西側の標高135mの本城山山頂に築かれ、東海道監視の砦とされる。千頭峯城と尾奈砦の間には鯉山砦が在る。
1339(延元4/暦応2)年、井伊道政は後醍醐天皇の皇子・宗良親王とともに三岳城に籠もったが、足利尊氏の命を受けた高師兼らの北朝幕府軍の攻撃により、支城とされる鴨江城に続き千頭峯城も落城し、その際に本砦も落とされたものと思われる。
砦は鯉山砦に似た楕円形の主郭で西側に堀切,虎口をもつ単純な縄張りである。主郭周囲には土塁の形跡は見当たらず、最前線の見張りを主とした砦であったと思われる。県氏の本隊は千頭峯城を守備していた。
なお、砦の北約1.1kmに尾奈居館跡がある。
【史跡規模】 |
【指 定】 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 南北朝時代 | 戦国時代 |
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関連年号 | 1339年 | 1500年初頭 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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県氏 | **** | 井伊道政 | F441 | 宗良親王 | K501 |
高 師兼 | TS04 | 今川氏親 | G360 |