コロコロ山古墳
ころころやまこふん(Korokoroyama-Kofun Tumulus)
【K-NR114】探訪日:2022/7.24
奈良県桜井市谷1171
【MAP】
〔駐車場所〕駐車場はないため、メスリ山古墳の北側道路に路駐させていただいた。
メスリ山古墳から傾斜する丘陵上に築造された大型方墳で、1984(昭和59)年に発見された。現在では墳丘は失われており、石室はメスリ山古墳の裾部に移築保存されている。一辺30m,高さ3mを測り、墳丘表面で葺石,埴輪は認められていないが、南辺と西辺には帯石が認められる。主体部の埋葬施設は全長11m,玄室と羨道が各々長さ5.5mの大型の両袖式横穴式石室で、南方向に開口し、石室内の様相からは追葬が認められる。また墳丘東隅では小型の小石室も確認されている。
古墳時代後期~終末期の6世紀末葉~7世紀初頭(または6世紀後半)頃の築造で、7世紀中葉頃の追葬と推定される。阿部丘陵では本古墳のほかにも巨石墳として谷首古墳,艸墓古墳,文殊院西古墳などがあり、阿倍氏との関係性が指摘される。その中でも本古墳は、阿部丘陵の横穴式石室方墳としては最古級になるとして注目される。
出土品には、石室内で検出された初葬時の副葬品としては耳環,ピンセット状鉄製品,鍔などがあり、追葬時の副葬品としては鉄釘,金銅製刀子,鉄斧,円環状鉄器などがある。特に金銅製刀子は刃部が無い模擬刀子で、珍しい副葬品であるとして桜井市指定有形文化財に指定されている。
【史跡規模】 |
【指 定】 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 古墳時代:後期 |
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関連年号 | 6世紀末葉~7世紀初頭・7世紀中葉頃 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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阿部氏 | AB** |