築城年代は定かではないが、天正年間(1573～92年)に安井将監･浅野又右衛門長勝が矢田川近くの規模150m四方の地に築いたとされる。浅野長勝は弓衆を率いる弓頭として織田信長に仕えていた。長勝には子がなく、宮後城主である安井重継の子･長吉(のちの浅野長政)を養子とし、妻の兄･杉原定利の娘のねね,ややを養女としている。姉のねねは木下藤吉郎秀吉に嫁ぎ、妹のややは長吉の妻となっている。
　その後、長勝が尾張中島郡大里村に屋敷(浅野長勝宅跡)を築いて移ったことで廃城となった。
　現在は安井城の鬼門の守護神として長勝が築いたとされる山神社が建っており、城の遺構は残されていない。