ニサンザイ古墳
二サンザイこふん(Nisanzai-Kofun Tumulus)
【K-OS016】探訪日:2015/2.25
大阪府堺市北区百舌鳥西之町3丁
【MAP】
〔駐車場所〕
百舌鳥古墳群の南東端に位置する前方部を西に向けた全国でも7番目に大きい前方後円墳。前方部が大きく広がったその姿は古墳群の中で最も精美といわれ、百舌鳥古墳群の中で最も新しく、5世紀後半に造造された古墳である。墳丘長約300m,後円部径168.6m,同高24.6m,前方部幅246.4m,同高25.9mで、三段に築かれた墳丘はくびれ部の両側に造出しがあり、墳丘の周囲には二重の周濠が巡り、このうち内濠は現在も池として残されている。平成の周濠発掘調査の結果、墳端が良好な状態で残されており、濠からは笠形木製品など多様な木製品が出土し古墳における祭祀の一端が窺える。さらに、後円部斜面から周濠にかけて主軸線上に幅約12m,長さ45m以上にわたる古墳時代では国内最大の木橋が架橋されたと考えられている。主体部の構造や副葬品は不明であるが、葺石と埴輪のあることが確認されている。
反正天皇陵古墳(田出井山古墳)のほぼ4倍の大きさであり築造時期もほぼ同じであることから、こちらを反正天皇陵と考える説もある。宮内庁は墳丘を反正天皇の陵墓参考地に指定し管理している。
なお、名称ニサンザイは「陵(みささぎ)」が語源と考えられている。