野地城跡
のぢじょうあと (Saku Castle Ruins)
【C-SZ043】 探訪日:2016/5/5
静岡県浜松市北区三ヶ日町都筑2659
【MAP】
〔駐車場所〕
1583(天正11)年、徳川家康は佐久城の本多信俊と上村庄右衛門に命じ、より街道筋に近い猪鼻湖に面した場所に新城を築かせた。城主は本多忠勝,本多信俊,本多信勝,三浦為春と続いた。小牧長久手の戦いには三河岡崎にいる家臣たちの女房衆をここに疎開させたといわれる。また、家康の関東移封後も破却されることなく、江戸時代に入ると、家康が上洛,下向の際の寄留地として利用され、その度に城は増築拡大されていった。1619(元和5)年以降は市野,彦坂,米倉らの各氏が代官として城を預かった。1626(寛永3)年には3代将軍家光の上洛休憩所として利用され、御茶屋御殿が造立されている。
その後も城は半世紀以上にわたり維持され続け、1680(延宝8)年)に至り廃城となる。その際に建物,器具類は新居関所へ移されている。
現在は、本丸跡はグランドに、二の丸跡は野地神社となっている。周囲はほとんどミカン畑として開墾されており、堀跡と思われる凹んだ地形が所々に見られるのみである。