創建時期は定かではないが、もとは正起山本行寺と号する真言宗寺院で現在地から約220mほど東にあったとされ、1294(永仁2)年に日像上人によって日蓮宗に改宗されたという。その後、火災により焼失したが、1535(天文4)年に中興･日勢上人により妙行寺として再建された。本尊は法華三法。
　日蓮宗の信者でもあった加藤清正の出生地と伝えられている。清正はもともと妙行寺の近くで生まれ育ったとされ、手伝わされていた名古屋城築城が1611(慶長16)年に完了すると、普請小屋をもらいうけて妙行寺を清正誕生の地に移し、ご先祖，両親の菩提を弔うために再建した。1615(元和元)年夏、一帯が火災に見舞われたが、妙行寺は焼け残り日璋上人に授けられた(近隣の常泉寺は焼失再建)。
　江戸時代後期には尾張国の清正公信仰の中心となっていた。