法多山尊永寺
はったさん そんえいじ (Hattasan Sonei-ji Temple)
【T-SZ026】探訪日:2024/5.11
静岡県袋井市豊沢2777
【MAP】
〔駐車場所〕近隣にいくつか駐車場がある(有料)。
医王山油山寺,萬松山可睡斎とともに遠州三山の1つ。高野山真言宗別格本山の寺院で寺号の「尊永寺」よりも山号の「法多山」の名で広く知られている。本尊は聖観音(正観世音菩薩,厄除観世音)。
寺伝によれば、725(神亀2)年、聖武天皇の勅命を受けた行基上人が「大悲観音応臨の聖地」をこの地に探し求め、自ら刻んだ本尊正観世音菩薩を安置したとされる。平安時代には白河,後白河天皇の勅使により密教法具が寄進され、定額寺の列に加えられた(私寺ではあるが官寺に準ずる扱い)。
中世以降、守護大名の今川氏輝の庇護を受けたが、永禄年間(1558~69年)に武田勢の兵火に遭い全山焼失。旧記資料等も悉く焼失した。1590(天正18)年、豊臣秀吉により寺領として先例に習い205石が寄進されている。1602(慶長7)年、徳川家康より5万石の格式を以って遇せられ、一山十二坊が栄え、幕末まで維持された。しかし、明治維新に朱印地返還、十二坊をすべて廃することになる。
江戸時代後期の火災で伽藍を焼失しており、現在の本堂は1983(昭和58)年に再建されたものである。
なお、法多山名物として、厄除だんごが有名である。
【史跡規模】 |
【指 定】 【国 宝】 【国重文】・仁王門:室町時代 ・金銅五種鈴:鎌倉時代 |
関連時代 |
奈良時代 |
平安時代:中期・後期 |
戦国時代 |
安土桃山時代 |
関連年号 |
725年 |
1074~76年・1156~58年 |
1558~69年 |
1590年・1602年 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
行基 | **** | 白河天皇 | K328 | 後白河天皇 | K329 |
今川氏輝 | G360 | 豊臣秀吉 | ZZ01 | 徳川家康 | TG01 |
重要文化財の金銅五種鈴(左から宝珠鈴・三鈷鈴・塔鈴・独鈷鈴・五鈷鈴、なお三鈷鈴は指定外)