1465(康正2)年、太年正椿大和尚を開山とし、当初は｢大義山龍昌院｣と号して各和字会下谷田の地に創建された。
　寺記によれば、1538(天文7)年頃、当寺3世の天庵一貞和尚は、この地を領していた今川(各和)伊予守道空より新たに寺を給わり(道空を開基とする)、1600(慶長5)年には寺名を永源寺と改めた。本尊は釈迦牟尼仏、曹洞宗の寺院である。
　1686(貞亨3)年、13世･覚翁萬正和尚のときに山号を｢大昌山｣と改め現在地に移転した。このことがその頃に鋳造された梵鐘の鐘名序文に記されている。1738(元文3)年には涅槃図が奉納され、1765(明和2)年に本堂造営、1772(安永7)年に山門が建立された。本堂，庫裏，山門等伽藍の大修復は1998(平成10)年に行われている。
　奈良の宇陀に由縁があり、恋愛だけでなく広く人間関係の良縁にご利益があると親しまれている機織り地蔵(現在は機織り恋地蔵に改名)が有名である。
　また、この地は各和城跡としても比定(確定ではないが)されているが、廃城の跡地に永源寺が移転してきたと考えられないことはない。