妙春尼墓所〔上宮寺〕
みょうしゅんに ぼしょ〔じょうぐうじ〕(Grave of Myoshunni [in Jogu-ji Temple])
【K-AC230】探訪日:2011/9.29・2021/10.11・2023/9.7
愛知県岡崎市上佐々木町梅ノ木34
【MAP】
〔駐車場所〕上宮寺の駐車場が利用できる。
上宮寺にある三河の本願寺教団の赦免と再興に尽力し、1599(慶長4)年に亡くなった妙春尼(妙西尼)の墓である。遺髪をもって墓としている。妙春尼は水野忠政の娘で於大の方の妹であり、徳川家康の叔母にあたり乳母をも務めた。石川清兼の後室となり家康の近臣・石川家成の母となる。
1563(永禄6)年に起きた三河一向一揆で一揆方が敗北すると、僧侶は三河国外退去、寺院も破局され、三河の地では以後20年間、本願寺系寺院建立は禁止された。1583(天正11)年、家康はようやく本願寺系寺院を赦免したが、それを願い出たのが妙春尼である。彼女も熱心な本願寺門徒であり、僧侶退去後は、代わりに国内に残った門徒衆を束ねる役割を果たしていた。