築城年,築城者,城主とも定かではなく、歴史についてもはっきりしない。西に構える芦ノ入城，千ノ田城とほぼ一直線上に並び、千ノ田城関連の監視の城と考えられる。千ノ田城同様、1571(元亀2)年に武田軍の三河攻略の際に落城した可能性もある。
　城は足助川に面した標高658m,比高150ｍの山頂に築かれ、主郭の東西両側を堀切で遮断している。主郭から北へ続く尾根(Ⅱ郭)はほぼ自然地形であるが、北端部には腰曲輪と帯曲輪状の削平地が認められる。南側の防御は自然の急坂を利用し、特に加工は認められない。また、主郭の西側にも堀切,斜面を隔てて腰曲輪が設けられている。