築城年は定かではないが、永正年間(1504～21年)に二俣城から移った二俣近江守昌長によって築かれたとされる。二俣氏は今川義忠に仕え、二俣城主も務めたが、今川氏親の代になると反抗する動きをみせたため、米倉城の麓にある極楽寺に蟄居を命じられた。今川氏が衰退した後は徳川氏に仕え、昌長の子孫にあたる二俣太郎左衛門は松平定勝に従って伊予に移り、その妻は定勝の子である定房の乳母を務めたという。
　城は北西からつながる標高46m,比高18mの丘陵端に築かれ、現在は竹林と化しているが、空堀の一部,堀切が残されている。