尾張戸神社古墳〔志段味古墳群〕
おわりべじんじゃこふん〔しだみこふんぐん〕(Owaribe Shrine-Kofun Tumulus [Shidami-Kofun Tumulus Group])
【K-AC099】探訪日:2020/1.30
愛知県名古屋市守山区上志段味東谷2099
【MAP】
〔駐車場所〕
志段味古墳群のひとつで尾張戸神社の本殿下にある円墳である。かつては前方後方墳,前方後円墳との説もあったが、2009(平成21)年の本調査で円墳とされた。この調査によって墳丘は直径約27.5mで2段築成と推測されているが、2段目は神社の社殿造営のためにほとんどが削平されている。周濠は確認されていない。
1段目は墳裾から高さ約2mで傾斜は30~35度。葺石は角礫主体で基底石の大きさは約30cm、上部は10~20cmの礫が使用されており、石英の小礫が混ざっていた。2段目は30cmほどの基底石とその上側の一部のみ、残存が確認されている。葺石は1段目と同様に10~20cmの小礫が使用されていた。
埋葬施設は竪穴式石室で、1935(昭和10)年に本殿裏側が掘り返されて盗掘されかけたが石室の天井石の巨石に阻まれたという記録がある。築造時期を明確に示す遺物の出土はなく、山茶碗や四耳壺片,土師器皿,寛永通宝など中世遺物や近世の瓦類しか確認されていない。ただ、埴輪を伴わない点や葺石の類似点から、山麓にある白鳥塚古墳と同時期の4世紀前半の築造と推定されている。
【史跡規模】 |
【指 定】国指定史跡(2014年10月6日指定:志段味古墳群として) 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 古墳時代:前期 |
---|---|
関連年号 | 4世紀前半 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
---|---|---|---|---|---|
4 |