熱田神宮

あつたじんぐう (Atsuta Jingu Shrine)

【S-AC001】探訪日:2013/12.22・2016/2.6・2022/3.14・2023/2.6

【S-AC001】熱田神宮 愛知県名古屋市熱田区神宮1丁目1-1 <📲:052-671-4151>

【MAP】

〔駐車場所〕参詣者用駐車場を利用する。

【S-AC001】熱田神宮

   三種の神器の1つである草薙剣を祀る神社として知られる。諸説あるものの、草薙神剣の創祀は景行天皇43年、熱田社の創建は仲哀天皇元年あるいは646(大化2)年と伝わる。主祭神は熱田大神であるが、これは草薙神剣を御霊代(実体)としてよらせる天照大御神を指すとしている。相殿には、天照大御神,素盞嗚尊,日本武尊,宮簀媛命,建稲種命と草薙剣に縁のある神が祀られている。
 草薙神剣は、素盞嗚尊がヤマタノオロチを退治したときにその尾から生まれたものとされ、天照大御神に献上された。天照大御神は、その剣に霊魂を込め、神鏡(八咫鏡),神璽(八尺瓊勾玉)と共に天孫降臨する瓊瓊杵尊に授ける。景行天皇40年、景行天皇の命を受けて東征に出た日本武尊は、途中伊勢神宮に立ち寄り、倭姫命から草薙神剣を賜る。さらに旅を続けて尾張国愛知郡に至ったとき、侍従の将・建稲種命の妹である氷上邑の宮酢媛と契りを交わし、再び東征の旅に出る。やがて東征を成した尊は、再び氷上邑の館で宮酢媛と再会し、剣を解いて媛に宝物として持ち床の守りとするようと差し出した(その後、日本武尊は鈴鹿川の中瀬でみまかる)。剣を守り抜いた宮簀媛命は、やがて老いたとき、草薙神剣を鎮守するための社地に熱田を定めた(その地は、ある楓の木が自ら炎を発して燃え続け、水田に倒れても炎は消えず、水田もなお熱かったことから熱田と号したとされる)。宮簀媛命の居宅のあった氷上邑に祠が建てられ、氷上姉子天神として神霊が奉じられた。
 大宮司職は代々尾張国造の子孫である尾張氏が務めていたが、平安時代後期に尾張員職の外孫で藤原南家の藤原季範にその職が譲られた。以降は子孫の千秋家が大宮司、尾張氏は権宮司を務め続けている。なお、季範の娘(由良御前)は源義朝に嫁ぎ源頼朝を産む(誓願寺)。また、季範の養女(実孫)は足利義康に嫁いでおり、足利氏にもその血脈を伝えている。
 戦国時代、千秋家は武将として織田家に仕え、千秋季光が織田信秀に、季光の子・季忠は織田信長に仕えた。信長は桶狭間の戦いの前に熱田神宮に戦勝祈願して勝利を収めたが、季忠は前哨戦で討死、信長は大宮司職と遺領を、まだ胎内にいた季忠の子・季信に相続させた。また、境内に残る信長塀は合戦後、信長が勝利の御礼として築いたとされ、「日本三大土塀」の一つとされる。
 江戸時代は当社周辺に東海道五十三次の43番目「宮宿」が設けられ、当地から桑名宿への七里の渡しが運行されていた。また『東海道名所図会』に「熱田大神宮」と記載されている。1868(慶応4)年6月、神宮号を宣下されて熱田神社から熱田神宮に改称。
 建物は伊勢神宮と同じ神明造であるが、1893(明治26)年までは尾張造と呼ばれる独特の建築様式だった。しかし、この社殿は他の建物共々1945(昭和20)年6月9日の熱田空襲により焼失した。境外摂社の氷上姉子神社に尾張造の建築様式が残っている。
 現在の社殿は伊勢神宮の式年遷宮の際の古用材を譲り受け、1955(昭和30)年10月に再建された。境内には本宮を始めとして別宮1社,摂社8社,末社19社が、境外には摂社4社,末社12社があり、合わせて本宮含め45社を祀っている。

【史跡規模】

【指 定】

【国 宝】短刀 銘来国俊 正和五年十一月日 

【国重文】

  紙本著色法華経涌出品  ・木造舞楽面 12面  ・菊蒔絵手筥   

  ・鏡及鏡箱        ・古神宝類一括     ・金銅兵庫鎖太刀

  ・金銅装唐鞍 一具(附 黒漆鞍3背及び付属品、飾鞍図1巻)

     ・太刀(銘国友/銘則国/銘了戒嘉元三年三月日 山城国住人九郎左/

        銘宗吉作/銘長光銘備州長船兼光/銘備州長船重光/銘真行/

                    無銘銘元弘三年六月一日 実阿作

  ・脇指(銘長谷部国信/銘指表に奉納尾州熱田大明神,指裏に両御所様

                    被召出於武州江戸御劔作御紋康之字被下罷上刻籠越前康継)

   ・短刀(銘長谷部国信 (切付銘)藤原友吉/銘国光 元徳三年)

   ・剣(銘為清/銘□利(包利))

   ・日本書紀(紙背和歌懐紙)15巻 

   ・後花園天皇宸翰御消息(附 足利義教内書)

関連時代 伝承の時代(古墳時代:前期) 飛鳥時代 戦国時代 江戸時代:後期
関連年号 景行天皇43年 646年 1560年 1868年
関連人物 系図 関連人物 系図 関連人物 系図
天照大御神 A101 素戔嗚尊 A301 日本武尊 K104
宮簀媛命 OW01 建稲種命 OW01 藤原季範 F074
由良御前 F074 源 頼朝 G202 足利義康 G311
織田信長 OD04 千秋季忠 F075 千秋季信 F075

 

【S-AC001】熱田神宮  
 

 

【S-AC001】熱田神宮

 

熱田神宮配置図

【S-AC001】熱田神宮 ※本サイトの写真は転用可です(画像をピックすると拡大、コメント表示されます)

東門 西門 南門(正門)側の第一鳥居 上知我麻神社 上知我麻神社 別宮八剣社 別宮八剣社 楠御前社 清雪門 清雪門 南新宮社 南新宮社 南新宮社 徹社 佐久間燈籠 第二鳥居 信長塀 信長塀 第三鳥居 拝殿 内玉垣御門と本宮屋根 神楽殿 神楽殿 西楽所 一之御前神社 一之御前神社 清水社 清水社 お清水 大楠 大楠 土用殿 御田神社 龍神社 菅原社 下知我麻神社