氷上姉子神社
ひかみあねごじんじゃ (Hikamianego Shrine)
【S-AC031】探訪日:2021/4/1
愛知県名古屋市緑区大高町火上山1-3 <📲:052-621-5935>
【MAP】
〔駐車場所〕
氷上姉子神社の社伝では、日本武尊の草薙剣を守り続けた宮簀媛が熱田社(熱田神宮)を創祀するまでの間、神剣が奉斎された地とされる。宮簀媛が亡くなった仲哀天皇4年に館跡(現在の元宮の地)に媛の神霊を祀ったのが氷上姉子神社の創祀とされ、690(持統天皇4)年に東方の現社地に遷座した。
927(延長5)年成立の『延喜式』神名帳では尾張国愛智郡に「火上姉子神社」と記載され、式内社に列している。また『尾張国内神名帳』では「氷上姉子天神」と記載されている。
1160(平治2)年に源義朝が知多郡に赴く途中で太刀1口を当社に献上したという伝承も残る。
社殿造営に関して、古くは1461(寛正2)年の造営のことが見える。神仏習合時代には境内に神宮寺,阿弥陀堂などの仏教施設が建てられていたとされる。そのほか1509(永正6)年,1543(天文12)年に修理のあったことが知られる。江戸時代に入ると、1686(貞享3)年には江戸幕府による熱田神宮造営に合わせて当社も修理が行われた。社殿は1888(明治21)年に火災で焼失したため、1893(明治26)年に熱田神宮別宮の八剣宮社殿が移築転用された。その後、1986(昭和61)年に本殿の修理および渡殿,幣殿,拝殿,社務所が再建され現在に至っている。
末社には、境内末社として元宮,神明社,玉根社、境外末社として朝苧社がある。
また、1560(永禄3)年の桶狭間の戦いの際には、西側の氷上山は織田信長軍の氷上砦として使用されている。