小夫天神社
おおぶてんじんしゃ(Obu Tenjinsha Shrine)
【S-NR026】探訪日:2022/11.19
奈良県桜井市小夫3147 <📲:0744-48-8344>
【MAP】
〔駐車場所〕
創建年代は定かではないが、斎宮山の南麓に鎮座する天神社である。この地は「元伊勢」の伝承地のひとつで、崇神天皇6年に崇神天皇皇女の豊鍬入姫命が天照大御神を祀る神籬(神を迎える依り代)を立てた場所とされ、673(天武天皇2)年には天武天皇皇女の大来皇女が初代斎宮として伊勢神宮へ赴く途中に潔斎のために約1年半ほど滞在していたとされる(ただし、近年、泊瀬斎宮跡は脇本遺跡にあった可能性が高いとされる)。
本殿は檜皮葺流造三間社相殿、中門は檜皮葺唐波風造、そして拝殿は瓦葺浜縁廻廊造で、祭神として中殿に天照大御神と大来皇女、東殿に天児屋根命と品陀別命(応神天皇)、西殿に菅原道真が祀られている。本殿中門の脇には、1327(嘉暦2)年の後醍醐天皇の御代に献納された石燈籠がある。
また、創立年代は詳かでないが、境内に神宮寺が建てられ、長谷寺より社僧が輪番で常勤したが、明治初期の神仏分離令(通称)で社僧,神宮寺の寺号も廃された。1906(明治39)年、神餞幣帛料供進神社に列せられた。
なお、境内には県内一の大きさを誇る樹齢1500年,幹周11mとされるケヤキが聳え立つ。第23代・顕宗天皇の御代の顕宗紀に「殖槻也田中乃杜也」とあり、これに符合するとしている。