坂井戸城跡
さかいどじょうあと(Sakaido Castle Ruins)
【C-AC542】探訪日:2022/11.6
愛知県名古屋市西区坂井戸町9
【MAP】
〔駐車場所〕
築城年は定かではないが、城主に小田又六郎の名がある。小田又六郎は織田又六郎、すなわち小田井城主の織田又六郎信張とみられている。尾張下四郡を治めていた守護代・織田大和守の三奉行のひとつ織田藤左衛門家の出で、織田信秀と同格であったが、当主の早世が続いたため早くから信秀,信長に仕えた。近江浅井攻め,比叡山の焼き討ちや雑賀攻めなどに従軍し、その後、岸和田城へ移り和泉半国を領して信長直轄軍の一員として働いた。本能寺の変直後、紀伊国人たちの蜂起の鎮圧に努めた後、尾張の居城である小田井城に戻り、織田信雄に仕えた。
小田井城の東北東2Kmほどにあり、出城的な位置付けだったと考えられる。城跡は津島神社,薬師寺の北側辺りとされるが、現在は住宅となり遺構は残されていない。なお、坂井戸とは、昔、この地域の人々は薬師の坂を下って織田又六郎府の井筋の水を汲んでいたため、付いた名とされる。かつて津島神社に井戸が在ったという。