上之宮遺跡
うえのみやいせき (Uenomiya Ruins)
【V-NR007】探訪日:2022/7/24
奈良県桜井市上之宮386
【MAP】
〔駐車場所〕
桜井市南部の土地区画整理事業の5次発掘調査(1986~90年)にて発見された、古墳時代後期から飛鳥時代にかけての集落遺跡である。遺跡全体を4つの時期に分けて考えることができ、3期以降は居館として整備されていたことが判明している。特に、4期の遺構は中央部に四面廂付の大型建築物の遺構があり、北側に長棟の脇殿を配し、東側と南側を柵列で囲み、それぞれに門が備えられていた。西側は祭祀機能の付いた庭園になっており、北側の正面から三輪山が見える構図になっている。西側と北側には石溝が走っており、後に東側や南側にも溝が設けられたことが確認できる。庭園部分から木簡(桜井市指定文化財)や鼈甲,木器,果実の種なども出土しており、貴人の邸宅跡と考えられている。
なお、厩戸皇子が幼い時に過ごした宮殿・上宮跡とする説もあるが、『日本書紀』などでは、上宮は磐余池のほとりの用明天皇磐余池辺雙槻宮の南隣にあったとされており、可能性は低い。阿倍氏など周辺地域を拠点に持つ豪族の邸宅である可能性がある。
【史跡規模】 |
【指 定】桜井市指定史跡(1992年8月3日指定) 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 古墳時代:後期 |
飛鳥時代 |
関連年号 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
厩戸皇子 | K303 |