メスリ山古墳
すめりやまこふん(Mesuriyama-Kofun Tumulus)
【K-NR057】探訪日:2017/8.27・2022/7.24
奈良県桜井市高田100
【MAP】
〔駐車場所〕
寺川の左岸にあり、桜井茶臼山古墳と共に鳥見山古墳群に属する前方後円墳である。別称は鉢巻山古墳,東出塚古墳などと呼称される。墳丘長224m(復元規模は250mとされる)と全国第14位の規模であり、後円部は三段築成で径128m,高さ19m、各段に円筒埴輪列が巡り、斜面には人頭大の葺石がある。前方部は二段築成で幅80m,高さ8m。円筒埴輪は、後円部の三段と方形壇の墳頂部に密集して二列、また、墳頂部では二列の埴輪の間隔をとっている。器台型埴輪は、高さ2.4m,径1.3mと日本最大である。
埋葬施設は後円部頂上の中央に木棺を納めた竪穴式石室がある(長さ約8.06m,幅約1.18m,高さ1.76m)。盗掘によりほとんど遺物は残されていない。特徴的なのは、埋葬施設の副石室(長さ6m,幅70cm,高さ60~70cmの竪穴式石室)が遺品庫になっていることで、内部には武器ばかりが埋納されていて遺骸はない。
副葬品には、主石室に翡翠の勾玉,碧玉の管玉,貝輪を真似た石製の腕輪類、ミニチュア化した石製の椅子,櫛,合子などが納められていた。ただ、盗掘のため著しい破壊を受けている。そのほか出土した遺物には、内行花文鏡,三角縁神獣鏡の破片,石釧,鍬形石,車輪石などがある。
築造時期は古墳時代前期の4世紀初頭と考えられ、規模,埋葬品から大王墓級だが、記紀や『延喜式』などに陵墓としての伝承がない。ただ絶大な権勢を誇った首長の墳墓であることは確かである。
【史跡規模】 |
【指 定】国指定史跡(1980年3月14日指定) 【国 宝】 【国重文】メスリ山古墳出土品 一括 |
関連時代 | 古墳時代:前期 |
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関連年号 | 4世紀初頭 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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葛 |