笠覆寺(笠寺観音)

りゅうふくじ〔かさでらかんのん〕 (Ryufuku-ji Temple [Kasadera Kannon])

【T-AC089】探訪日:2022/5/23

【T-AC089】笠覆寺(笠寺観音) 愛知県名古屋市南区笠寺町上新町83 <📲:052-821-1367>

【MAP】

〔駐車場所〕

【T-AC089】笠覆寺(笠寺観音)

   一般には笠寺観音の通称で知られている。十一面観音を本尊とする真言宗智山派の寺院で尾張四観音の一つ。
 寺伝によれば、733(天平5)年、僧・善光(禅光)が呼続の浜辺に打ち上げられた不思議な光を放つ霊木を以て十一面観音像を彫り、現在の粕畠町にその像を祀る天林山小松寺を建立したのが始まりとされる。その後、約200年を経て堂宇は朽ち、観音像は雨露にさらされていたが、鳴海長者屋敷の太郎成高に仕える娘が雨の日にこの観音像を笠で覆っていた。旅の途中で通りかかった藤原兼平はこれを知り、都へ連れ帰って玉照姫と名付けて妻としたという。930(延長8)年、兼平と姫によってこの地に観音像を祀る寺が建立され、笠覆寺と名付けられた。笠寺の地名もこの寺院名に由来する。
 鎌倉時代には塔頭寺院が派生し、僧・阿願によって境内には鐘楼が造られ、1251(建長3)年に梵鐘が鋳造された。この鐘は尾張三名鐘に数えられ、愛知県有形文化財に指定されている。
 明治時代初期の廃仏毀釈その他の影響で一時期荒廃が進むが、昭和時代に住職らの努力で隆盛を取り戻し、現在に至っている。厄よけや藤原兼平と姫の故事にちなんで、縁結びを祈る参拝者も多いという。2月の節分会には豆まき祈祷が行われる。
 境内には、本尊の十一面観音像を祀る本堂のほか、新護摩堂(弘法大師,不動明王,恵比須,大黒天などを安置),医王殿(薬師如来像を安置),善光寺堂(阿弥陀如来像を安置),多宝塔(阿弥陀如来像を安置),役行者堂,延命地蔵堂,白山社,六地蔵堂等がある。また、市場城主であった山口盛隆の墓所もある。

【史跡規模】

【指 定】

【国 宝】 

【国重文】

関連時代 奈良時代 平安時代:前期 鎌倉時代
関連年号 733年 930 1251年
関連人物 系図 関連人物 系図 関連人物 系図
善光(禅光) **** 藤原兼平 F413 太郎成高 ****
玉照姫 **** 阿願 ****

 

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