築城年は定かではないが、本多宗左右衛門,本多佐渡守正信の居城とされる。正信は松平元康が抱える鷹匠から身を興したが、三河一向一揆に与して三河を出奔し、一時松永久秀に仕えた後に数年から10年以上の間を流浪の身として送る。後に許されて家康(1567年に元康から家康に改名)のもとへ帰参し、信任を取り戻して重臣として要職を歴任していくようになる。1590(天正18)年の家康関東移封とともに相模国玉縄で1万石の所領を与えられて大名となる。
　城は本城公園の西辺りに在ったとされ、小川志茂城とは近接していた。廃城は出奔時か移封時か不明。