笹岡城(二俣古城)跡
ささおかじょう(ふたまたこじょう)あと (Sasaoka[Futamatako] Castle Ruins)
【C-SZ060】探訪日:2020/10/30
静岡県浜松市天竜区大谷
【MAP】
〔駐車場所〕
築城年代は定かではないが、戦国時代初頭に遠江を巡って今川氏と斯波氏が争った際に、文亀年間(1501~04年)に斯波義雄が北東の平坦地に城館を構えたのが始まりとされる。二俣の地は、天竜川と二俣川との合流点にあり水運に恵まれた地であると同時に信濃から遠州平野への入り口といえる場所に位置し、気賀まで抜ければ浜名湖の東側に出るなど、街道上の要衝といえる位置にあった。
その後、今川氏親の領地となり、瀬名一秀,二俣昌長らが城主となる。当初は二俣城と呼ばれていたが、のちに2km南西の地に新たに二俣城が築城されると笹岡城(二俣古城)と呼ばれるようになり、その存在価値は薄れ、やがて廃城となったとされる。
現在は天竜区役所の敷地となっており城地の大半を失っているが、背後の本城山に段状の曲輪跡が残る。なお、市役所建設にともなう発掘調査では、各種磁器類や井戸跡等の出土があったという。