野呂塚〔小牧長久手古戦場〕
のろづか〔こまきながくてこせんじょう〕
(Noro-Zuka [Historic Battlefield of Komaki-Nagakute])
【B-AC002c01】探訪日:2020/9/27
愛知県犬山市大字羽黒前川原23-3
【MAP】
〔駐車場所〕
1584(天正12)年3月17日、小牧長久手の戦いの緒戦となる八幡林の戦い(羽黒の戦い)で大敗した森長可の退却にあたって、主君を守りながら奮戦し壮絶な死を遂げた野呂助左衛門宗長とその長子の助三郎宗政を顕彰する塚。八幡林合戦地近くに建てられている。
助左衛門尉は、森長可を無事退却させるべく、負け戦のなかで長太刀を打ち振り三河勢の中へ駆け攻め、たちまちに多くの敵を切り倒した。最期は、「我と思わん者あらば首を与えん」と叫び、徳川方の松平家信と組み合い討ち取られた。野呂助左衛門尉45歳、松平家信17歳であった。
長男の宗政は犬山に向かって退き帰る途中に父の討死を聞き、馬廻りの者たちの制止を振り切り、「父を討ちし敵に後を見せるは、野呂末代までの恥なり」と妻への遺髪を家来に託し、引き返して敵の中へ斬り込み討死した。初陣であった。