1584(天正12)年4月9日未明、岡崎侵攻(三河国中入り)の先鋒池田恒興は6,000の兵を率いて岩崎城を攻め落とし東進途中、白山林の戦いでの三好信吉(のちの豊臣秀次)軍敗退の報を聞き反転したところ、長久手前山に配備していた徳川軍予備隊と衝突。両軍は激しく戦い、勝敗はなかなか決しなかったが、昼頃になって家康本営に突進した森長可(恒興の婿)が井伊隊の銃弾に眉間を撃ち抜かれ戦死した(武蔵塚)。これにより戦局は徳川軍優勢に転じ、午後1時頃、合戦の前半で鞍に銃弾を受け落馬していた恒興は永井直勝の槍を受けてここ仏ヶ根の地で討死した。享年49。
　遺体は徳川勢に持ち帰られ一時遠江国新居に葬られたが、後に京都妙心寺の慈雲院に改葬されている。