<地祇系>

A302:大国主命  素戔嗚尊 ― 大国主命 ― 建御名方命 A305:建御名方命

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建御名方命 出早雄命 出早比売命

 『古事記』では葦原中国平定(国譲り)の場面で記述されている。これによると、建御雷神が大国主神に葦原中国の国譲りを迫った際、大国主神は御子神である事代主神が答えると言った。事代主神が承諾すると、大国主神は次は建御名方神が答えると言った。建御名方神は巨大な岩を手先で差し上げながら現れ、建御雷神に力競べを申し出た。そして建御雷神の手を掴むと、建御雷神の手は氷や剣に変化した。建御名方神がこれを恐れて下がると、建御雷神は建御名方神の手を握りつぶして投げ飛ばした。建御名方神は逃げ出したが、建御雷神がこれを追い、ついに科野国(信濃国)の州羽海(諏訪湖)まで追いつめて建御名方神を殺そうとした。その時に、建御名方神はその地から出ない旨と、大国主神,八重事代主神に背かない旨、葦原中国を天つ神の御子に奉る旨を約束したという。
  以上の神話は『日本書紀』には記載されていない。一方『先代旧事本紀』「天神本紀」では、『古事記』と同様の説話が記載されている。

 複数の資料や神社の社伝に見える建御名方神の二十二柱の御子神の第八子。名称は出速雄命、伊豆速雄命とも書く。農耕神ともされる。
  大国主大神の六柱の御子神の一柱建御名方神が八坂刀売神を娶って生まれた神で、洩矢神の娘神多満留姫を娶り、出早比売命,会津比売命,草奈井比売命,若木比売命,八縣宿禰,鴨毛神など多くの御子神を子をもうける。
  諏訪史料叢書では子に片倉辺命、孫に恵奈武耳命と続き、後に諏訪氏になるとされているが、この二柱の神は別の資料には二十二柱の御子神の中に列せられている。
  また、資料によっては神皇産霊神の8世孫八坂刀売神と建御名方神の間に生まれた二柱の御子神「出早雄命」と「伊豆速雄命」を別の神としている。この系譜において、出早雄命は早出氏を、伊豆速雄命は諏訪氏をそれぞれ輩出している。

 州羽地方の民間伝承の神。諏訪大社の祭神建御名方神の御子神出早雄命の御子神。
 諏訪固有の神であるが、阿波国の式内社天村雲伊自波夜比売神社二座に比定される天村雲神社の祭神に「伊志波夜比売命」とある。大日本神祇誌に「建御名方命の孫にあたる出速雄命の女であり、天村雲命の妃である」と書かれており、大日本地名辞書には「信濃諏訪系に建御名方命の御子 出速雄命の女に 出速姫命あるは、伊自波夜比売神に由あり」とあることから、諏訪と阿波の間に何らかの関連性があると思われる。 

 

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