<神皇系氏族>地祇系

MW17:大神高岑  大田田根子 ― 大三輪大友主 ― 大神高岑 ― 山井基政 MW18:山井基政


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山井景光

 大神氏は古代豪族の大神氏の末裔で代々音楽をもって朝廷に仕えてきた地下人の家系である。11世紀に奈良を拠点に舞を家業とする家(奈良方)と京都を拠点に笛を家業とする家(京方)に分かれ、京方の嫡流は後に山井家と称した。
 左近将監を務め、嘉元3年(1305年)に笛一者(宮廷楽人の笛の第一人者)の戸部政多の死を受けて、笛二者から笛一者に昇った。笛に対する自信と山井家の嫡流の当主としたの自負から、一族や他流の者と対立した。正和3年(1314年)に開かれた四条貞子(西園寺実氏の室)の13回忌の際に行われる奏楽の演者を巡って論争を行い、貞子の曾孫にあたる伏見上皇の激怒を買って出仕を差し止められた。
 後醍醐天皇が即位すると、正式な御師であった藤井嗣実と共に出仕して天皇に笛を教授した。元徳3年(1331年)、天皇は名笛柯亭にて荒序の曲を演奏した際に功労として雅楽頭に任ぜられた。更に正平2/貞和3年(1347年)、光明天皇に対しても万秋楽の秘説を伝授している。この時、従五位上安芸守であった。また、笙にも秀でていて同じ頃に天皇に笙の秘曲も伝授している。この年、景光の楽曲を聴いた洞院公賢は、景光は今年で75歳になるがその吹く笛は絶妙であると称賛している。
 唐楽・高麗楽の笛譜を集成した『註大家龍笛要録譜』(『龍笛要録譜』)の著者として知られ、他にも多くの笛に関する著作を著したと伝えられているが、現存しているものは少ない。