清和源氏

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吉見頼行 吉見頼直

 石見の国人領主吉見氏は、能登吉見氏の庶流ということになっている。鎌倉時代の中頃、吉見頼行が蒙古襲来に際して、弘安5(1282)、幕命によって石見国を防御するため能登から石見に下向したことに始まるという。一方、吉賀郡野々郷の地頭職を有していた吉見氏が、庶子家の頼行を代官として下向させたとも考えられる。
 いずれにしろ、石見吉見氏の初代とされる頼行は吉賀郡を本拠と定め、永仁3(1295)、津和野一本松城を築き石見国に土着した。

 頼直のとき元弘の乱に遭遇し、頼直は後醍醐天皇の綸旨を奉じて長門探題を攻め、建武の新政がなると、恩賞として阿武郡を賜った。その後、足利尊氏の謀叛によって新政が崩壊すると、頼直は尊氏に属してその養女を室に迎えたという。