小幡茶臼山古墳
おばたちゃうすやまこふん (Obata Chausuyama-Kofun Tumulus)
【K-AC122】探訪日:2020/7/16
愛知県名古屋市守山区緑ヶ丘
【MAP】
〔駐車場所〕
小幡ヶ原周辺に点在した小幡古墳群の一つ。全長63m,前方部幅35m,後円部径32m,周濠幅6mの前方後円墳である。私有地であったこともあって前方部の土取りや通学路開削、近年の建物建築などのため、墳丘はかつての姿を留めていない。
また、1988(昭和63)年からの発掘調査時に後円部の南東側で左片袖式横穴式石室と複数の出土品が発掘され、これによって古墳の主軸が東方55°を向いていることや、くびれ部南側に造り出しが残存していたことが確認された。石室は全長約8.2m,玄室長約4.8mで玄室床面の一部が残存しており、5~10cmの円礫が敷かれていた。また、閉塞部に加工された石材が確認されるなど追葬が行なわれた可能性もあるとされ、排水溝と思われる溝も確認されている。主体部は発掘調査後に滅失した。土師器,須恵器,武具,馬具,装身具などの出土品から築造時期は6世紀中頃と推定される。