コナベ古墳(小奈辺陵墓参考地)
こなべこふん(こなべりょうぼさんこうち)
(Konabe-Kofun Tumulus [Konabe Referable Imperial Mausoleum])
【K-NR071】探訪日:2018/10.3
奈良県奈良市法華寺北町字小那辺
【MAP】
〔駐車場所〕
佐紀盾列古墳群を構成する古墳の1つで、全国31番目の大きさ(全長)の前方後円墳である。規模は、全長204m,前方部幅129m,前方部高17.5m,後円部径125m,後円部高20m。
築造時期は東のウワナベ古墳よりやや古い5世紀前半とされ、実際の被葬者は明らかではないが、宮内庁により第16代仁徳天皇皇后の磐之媛命の陵墓参考地に治定されている。
ウワナベ古墳,コナベ古墳ともに全長200mを超える規模を有し、三段築成の前方後円墳が前方部を南方に向けて東西に並んで立地するところから、両古墳の被葬者のあいだに密接な関係が考えられる。なお、コナベ古墳の墳形は市庭古墳や誉田御廟山古墳との相似関係が指摘されている。
コナベ古墳は盾形の周濠をともない、三段築成のそれぞれの段に円筒埴輪列があることが確認されている。左右のくびれ部にはそれぞれ台形様の造出しをともない、葺石の存在も確認されている。外周溝のなかからは三角板革綴短甲の破片や鉄鏃が出土している。
また、前方部の西側から後円部北東にかけては、周濠に沿って10基の陪塚が整然と並んでいる。北西に立地する陪塚大和21号墳が径42mの円墳であるほかは、すべてがそれよりも規模の小さい方墳であり、陪塚のうち7基は陵墓参考地に指定されている。