城山貝塚
しろやまかいづか (Shiroyama-kaizuka Shell Mound)
【Z-TS001】探訪日:2019/7.20
徳島県徳島市徳島町城内
【MAP】
〔駐車場所〕
縄文時代後期~弥生時代前期(紀元前1500~500年頃)に亘る複数の遺跡のひとつである。1号貝塚,2号貝塚,3号貝塚,4号遺跡,5号貝塚が発見されたが、1~3号のみ現存し、4,5号は現在では詳細な位置が不明。3号貝塚は城山東麓にある。3号貝塚ではハマグリやカキ,バイ,カガミガイなどの貝類が30~60cmの厚さで堆積。縄文後期から晩期(紀元前1200~500年頃)の土器、弥生時代の土器片も出土している。これらは岩陰や洞窟を利用した住居址であり、このことにより当時の海岸線に極めて近かったと考えられる。
1922(大正11)年、徳島市出身の東京帝国大学助教授であった鳥居龍蔵が県下の貝塚調査をしていたところ、城山山麓に貝殻が出ると言う話を聞きつけ発掘調査し発見に至った。 鳥居の帰京後も井上達三,岩佐紀貞,前田寓波,田所眉東,森敬介ら現地スタッフの手で発掘が続けられた。出土品は東京大学総合研究博物館に保管されており、一部が市内の鳥居龍蔵記念博物館に貸し出され展示されている。