信長の隠れ岩
のぶながのかくれいわ (Rock Nobunaga Oda Hid)
【Z-SG001】探訪日:2019/8/8
滋賀県高島市朽木
【MAP】
〔駐車場所〕
1570(元亀元)年4月、織田信長は越前の朝倉義景討伐のために敦賀へ侵攻したが、妹のお市の婿で同盟関係にあった浅井長政が裏切ったとの情報を得て、急きょ撤退し京都へ引き返すことを決意。その退路として通ったのが「朽木越え」である。信長が来ることを知った当地領主の朽木元綱は、甲冑姿で出迎えようとしたが、この武装姿に驚いた信長は、同行の松永久秀と森三左衛門(可成)に元綱の真意を確かめに行かせる。その間、身をひそめて待機していたところが、ここ三ツ石の岩窟である。岩窟は最大幅3m,最大高2.1m,奥行き6.6mの岩穴の奥に、最大幅4m,最大高3.5m,奥行き14mの空間が広がる二重構造の洞窟となっている。
元綱は敵意がないことを示すため平服に着替え、信長を下市場の圓満堂でもてなした後、朽木城に宿泊させ、翌日京都までの警護役も努めた。高島七頭ら湖西の在地領主たちが浅井,朝倉に従うなか、元綱は信長に対し敵対的態度を見せておらず、1571(元亀2)年には信長に使者を送って臣従の意を伝えている。