旧飯田城八間門
きゅういいだじょうはっけんもん
(Hakkenmon of Iida Castle)
【C-NN009b】 探訪日:2017/9/14
長野県飯田市松尾久井2595-1
【MAP】
〔駐車場所〕
飯田城二ノ丸の御門(正門)の櫓門であったが、1871(明治4)年に飯田藩が廃藩となると松尾の羽根庄の木下家へ払い下げられた。門の左右に長屋が4間ずつつけられている。飯田城にあった頃には両脇に石垣があり、桝形を形成していたが、移築するにあたり、石垣に代わり長屋が移され、その際に門の間口も若干詰められた。長屋も城内にあったいずれかの建物といわれている。
1階の部分は文禄年間(1592~1596年)、2階の部分は江戸時代前期の建築と推定される。門扉の腰上が太い格子となっているのが特徴で、戦国時代末期の特徴を残したもので全国的にも少ない。肘壺金具と呼ばれる蝶番の金具で本柱へ取り付けている。また、2階は扉より前面に張り出していて、石落としを設けている。飯田城の数少ない建築遺構で、安土桃山時代の作風をよく伝えている。