鈴木家住宅
すずきけじゅうたく(Suzuki's Residence)
【R-SZ009】探訪日:2019/6/16
静岡県浜松市北区引佐町的場742
【MAP】
〔駐車場所〕
静岡県西部から愛知県東三河にかけて分布していた分棟型釜屋建形式の数少ない農村民家であり、わが国における分棟型民家の展開を示すものとして重要である。また、建築年代の1821(文政4)年頃とほぼ明らかであることから、釜屋建民家の発展過程を理解する上で高い価値が認められる。国の重要文化財に指定されている。
主屋の隣に釜屋を隣接して建てて内部を一体的空間とする形式である。主屋は寄棟造,茅葺で、釜屋も同様であるが、棟方向を主屋と直交させている。主屋の床上部は前広間型平面で、後方に、おくでい,へや,だいどこの3室が並ぶ。釜屋は土間でかみや,うまや,物置(床張)を配し、背戸口脇にかまどを置く。主屋と釜屋の取り合い部は、正面の下屋に風呂場を設け、後方が流しとなっている。また、上部は主屋と釜屋双方の屋根の谷部分となるため、ここに木樋をかけで雨水を受け、後方に排水する。