諸戸水道貯水池遺構
もろとすいどうちょすいちいこう(Moroto Water Reservoir Ruins)
【Z-ME006】探訪日:2024/10.22
三重県桑名市東方1514
【MAP】
〔駐車場所〕
1904(明治37)年、桑名の豪商・諸戸清六が私費を投じ、東方丘陵地の地下水を集めた貯水池(東西約13.4m,南北約23.2m,深さ約3.6m)を築き、桑名町周辺に共用栓55ヶ所,消火栓24ヶ所を設置して市民に無償提供した。近代的な一般上水道としては、国内7番目のもので、市営浄水場完成の1929(昭和4)年まで使用された。
貯水池の側壁はコンクリート造、内壁はすべて煉瓦積みとなっている。底面はコンクリート造である。内部は中央の仕切壁で2槽に分けられ、それぞれの槽には煉瓦造の導水壁が2枚、交互に設けられている。導水壁は上下2段になっており、下段では煉瓦をイギリス積み、上段は小口積するとともに、東側に補強のための控柱が積まれている。中央部仕切壁の東端は直径約3.5mの半円筒形となっていて、ここが配水口となっている。また、側壁には給排水のためのバルブや配管(陶管・鉄管)の一部が残されている。貯水池の西側壁に接して一辺1mほどの煉瓦造の枡があり、これが2槽への分水枡(接合井)で、内部にはバルブなどが残っている。なお、貯水池には1950(昭和25)年頃までは、高さ約5.7mの木造平屋建瓦葺きの寄棟造の建物があったが、現在は残っていない。
【史跡規模】 |
【指 定】三重県指定史跡(平成20年3月19日指定) 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 明治時代 | 昭和時代:前期 |
関連年号 | 1904年 | 1929年 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 |
系図
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諸戸清六 | **** |
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