東尋坊
とうじんぼう(Tojinbo)
【Z-FU001】探訪日:2017/3.13
福井県坂井市三国町安島64-1
【MAP】
〔駐車場所〕
約1,300~1,200万年前の新生代第三紀中新世に起こった火山活動で、マグマが堆積岩層中に貫入して冷え固まってできた火山岩が、日本海の波による侵食を受け地上に現れたものとされている。東尋坊を構成する岩は、輝石安山岩の柱状節理(柱状の割れ目)で、これほどの規模を持つものは世界に3ヶ所だけである。1935(昭和10)年に国の天然記念物・名勝に指定され、2007(平成19)年には日本の地質百選に選定された。東尋坊の海岸には、千畳敷,三段岩,ライオン岩,ハチの巣岩,夫婦岩,ロウソク岩,大池(高さ約25mの絶壁に囲まれた海岸地形)などがある。
現在は有料の観光遊覧船で、北西にある雄島の近くまで遊覧することができる。
「東尋坊」の名は、1182(寿永元)年、民に対する乱暴あるいは恋愛関係で恨みを買い、この断崖から海へと突き落とされた平泉寺の僧・東尋坊に由来する。平泉寺には数千人の僧侶がいたが、その中にいた東尋坊という僧は、怪力を頼りに民に対して悪事の限りをつくし、誰も彼を押さえることができなかった。また、東尋坊はある美しい姫君に心を奪われ、恋敵である真柄覚念という僧と激しくいがみ合っていた。
4月5日、平泉寺の僧たちは皆で相談し東尋坊を海辺見物に誘い出す。一同は高い岩壁から海を見下ろせる場所で岩の上に腰掛けて酒盛りを始めた。皆次第に酒がすすみ、東尋坊も酒に酔って横になり、うとうとと眠り始めた。東尋坊のその様子をうかがうと、一同は真柄覚念に合図を送り、真柄覚念は、ここぞとばかりに東尋坊を絶壁の上から海へ突き落とした。それから49日の間、海は大荒れとなったという。
【史跡規模】 |
【指 定】国指定天然記念物・名勝(1935年6月7日指定) 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 平安時代:後期 |
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関連年号 | 1182年 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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東尋坊 | **** |