天白磐座遺跡
てんぱくいわくらいせき (Tenpakuiwakura Ruins)
【Z-SZ006】探訪日:2019/2/2
静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1151-177
【MAP】
〔駐車場所〕
渭伊神社本殿の後方にある薬師山(標高41.75m)の頂上に、3個の巨石を中心に40m四方にわたり中小の石が散在するかたちで展開している。群在する巨石群を神の依代[磐座]として日本屈指の規模をもつ古代祭祀遺跡である。
1989(平成元)年夏に実施された発掘調査により、4世紀後葉(古墳時代前期)から平安時代に至る長期間続いた祭祀場であったことが明らかとなった。特に高さ7mの最大の磐座の西壁直下は、古墳時代の祭祀場として限定され、多量の手こね土器や鉄鉾や滑石製勾玉などの祭祀に用いられた遺物が出土した。
また、12世紀末には末法思想による埋経のための経塚が巨岩群の中央に営まれ、3個の巨石から成る三角形の空間からは渥美半島で生産された経筒外容器が和鏡と共に出土している。