岩津第1号墳
いわづだいいちごうふん(Iwazu No.1-Kofun Tumulus)
【K-AC234】探訪日:2023/9.23
愛知県岡崎市岩津町西坂55-84
【MAP】
〔駐車場所〕
岩津古墳群6基のうち、唯一残存する第1号墳である。岩津古墳群は矢作川左岸の高位段丘とその北側の三河山地から連なる丘陵に分布していたが、5基は滅失している。第1号墳も原形は失われているが、推定直径18m,高さ3mほどの円墳である。
埋葬施設は南南西に開口する複室型の横穴式石室で、内部は二組の石柱によって後室,前室,羨道に区別され、羨道入口にもさらに一組の石柱がある。石室全長10m、両側壁の最大幅2.4m、床面から天井石までの最大高2.9mである。奥壁下部の巨石と後室の東側壁2個,西側壁9個の石材には、ベンガラ(赤色顔料)が塗られていた。
石室内部からは3体分の人骨とともに、後室と前室から水晶製切子6個,勾玉2個,金環5個,環頭大刀柄頭1個,鉄鏃40本以上,土師器片3,須恵器など約100点が発掘されている。環頭太刀の柄頭は環の中央に三葉文を鋳出したもので銅地に鍍銀されており、国内では類例が少ない。また、6世紀から7世紀の鳥鈕蓋付台付装飾壺,台付四連壺,あけび形鈕付台付装飾壺などの装飾付須恵器も優れ、それらは大半が前室内で検出されている。築造時期は古墳時代後期の6世紀後半であるが、7世紀初頭まで追葬が行われていた。被葬者は、この地方の有力な豪族と考えられる。
【史跡規模】 |
【指 定】愛知県指定史跡(1967年3月17日指定) 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 古墳時代:後期 |
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関連年号 | 6世紀後半~7世紀初頭 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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徳 |