三方ヶ原古戦場:犀ヶ崖
みかたがはらこせんじょう:さいががけ(Historic Battlefield of Mikatagahara;Saigagake Cliff)
【B-SZ001b】探訪日:2015/8.14・2019/5.25
静岡県浜松市中区鹿谷町25
【MAP】
〔駐車場所〕 犀ヶ崖資料館の駐車場を利用できる。
1572(元亀3)年12月22日夜、三方ヶ原の戦いで大敗を期した徳川軍が一矢報いようと、家康は大久保忠世,天野康景らに命令して、犀ヶ崖付近に野営中の武田軍を夜襲させた(犀ヶ崖の戦い)。浜松城の北方約1kmにある三方ヶ原の戦いの戦場として唯一特定できる場所である。
この時、混乱した武田軍の一部の兵が犀ヶ崖の絶壁から転落したり、崖に誘き寄せるために徳川軍が崖に布を張って橋に見せかけ、これを誤認した武田勢が殺到して崖下に転落したなどの策を講じ、多数の死傷者を出したという。ただ、暗闇の中「幅100mの崖に短時間で布を渡した」「武田勢は谷風になびく布を橋と誤認した」というのは後世につくられた逸話である可能性が高い。「犀ヶ崖の戦い」自体も後世に江戸幕府によって編纂された史料が初出である。
歴史上事実かはどうかは別にして、現在もこの地区には「布橋」の名が残る。