豊田狐塚古墳
とよだきつねづかこふん(Toyodakitsunezuka-Kofun Tumulus)
【K-NR178】探訪日:2022/10.2
奈良県天理市豊田町815
【MAP】
〔駐車場所〕天理教北1駐車場もしくは豊田神社の駐車場を利用(無料)。
石上・豊田古墳群の南西端、豊田トンド山古墳の南東約100mの所に位置する径20mほどの円墳である。布留川の形成した扇状地,段丘を見下ろす丘陵地にある。2014~15(平成26~27)年に発見された豊田トンド山古墳に続き発見された(2015年12月調査開始)。
埋葬施設は南に開口する両袖式の横穴式石室で、玄室には3基の木棺が納められていた。玄室長さ約4.4m,幅約2.2m(奥壁),高さ約2.2mを測り、羨道は玄門の幅約0.8mで、調査区内では長さ約1mを確認しているが、南側は調査区外のため、本来はさらに長いものであったと考えられる。天井石と側壁の一部の石材は石材採取により無くなっている。
記録には江戸時代末期に盗掘に遭い、勾玉や刀などが出土したことがわかっているが、小型鏡(旋回式獣像鏡),鉄製馬具,玉類(水晶製切子玉・管玉・ガラス製小玉・琥珀製平玉など)や須恵器,土師器など多数の副葬品が遺されていた。
古墳は出土遺物の特徴から6世紀中葉~後葉に築造されたと考えられる。石室規模,副葬品の質・量、さらには石上神宮や布留遺跡を見下ろす高所にあることから、ここを本拠地とした物部氏一族の有力者の墓である可能性が高い。
【史跡規模】 |
【指 定】 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 古墳時代:後期 |
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関連年号 | 6世紀中葉~後葉 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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物部氏 | MB** |
豊田狐塚古墳石室と出土遺物(現地説明会資料を編集)