大留荒子古墳
おおどめあらここふん (Odomearako-Kofun Tumulus)
【K-AC169】探訪日:2021/7/18
愛知県春日井市大留町5丁目2-10
【MAP】
〔駐車場所〕
もとは現在の場所から北西約200m、庄内川右岸に所在していたものを区画整理事業に伴い荒子公園に移設した。墳径約10m,墳高約2.5mの円墳。主体部は全長約6mの両袖型横穴式石室で、玄室長が約3m,羨道が約2.4m,奥壁幅は約1.5mである。庄内川の河原石(長径40cm前後)を使用した乱石積みで、持ち送り積みによって上部を狭める形を取っていたが、発掘時にはすでに天井石が石室内に落下していた。出土遺物は金環や直刀,鉄鏃,須恵器などであるが、金環(耳環)の数から、被葬者が複数でこの地域の有力者の家族墓の可能性もある。また、その他の出土品から7世紀前半の築造と考えられている。
なお、1989(平成元)年の移設に際しては、石室の開口部を約20度南側にずらしてあるほか、天井石や葺石などは不足の石材を追加して復元している。