杉谷城跡
すぎたにじょうあと (Sugitani Castle Ruins)
【C-ME090】探訪日:2021/10/4
三重県三重郡菰野町杉谷殿上
【MAP】
〔駐車場所〕
築城年は定かではないが、戦国時代に織田信長の暗殺を行った杉谷善住坊(萩原善住坊)の城とされる。1570(元亀元)年、信長が越前朝倉氏を攻めた際に浅井長政に背後をつかれ「金ヶ崎の退き口」と呼ばれる京への退却を強いられた。その後、京より岐阜城へ戻る道として浅井氏の所領を避けて千草街道を伊勢国桑名に至る道を選んだ。この時、善住坊は信長を鉄砲で狙撃して暗殺を企てた。近江国の六角義賢(承禎)の依頼ともいわれる。しかし、暗殺は失敗し善住坊は逃亡したが、潜伏先の近江国高島郡で磯野員昌に捕縛され、信長の命により鋸挽きの刑に処せられた。
城は慈眼寺の北にある丘陵に築かれており、土塁で囲まれた方形に近い曲輪が、中央に堀底道のような通路(溝)を挟んで2列、北東方向に独立して整然と連なる縄張りとなっている。