入海貝塚
いりみかいづか(Irimi-Kaizuka Shell Mound)
【Z-AC047】探訪日:2021/4.1
愛知県知多郡東浦町大字緒川字屋敷壱区48
【MAP】
〔駐車場所〕
入海神社の境内にある約7000年前の縄文時代早期の貝塚である。大正時代初期に確認された。貝塚は神社拝殿と本殿の東側に幅約10m,長さ約80mの範囲に分布しており、ハイガイが約75%,マガキが15%ほかアカニシやシジミなどが出土している。このほかシカやイノシシの獣骨、土器や石器,骨角器,土偶,石の鏃も出土している。
土器については、入海式土器とよばれる先の尖った砲弾形をした尖底土器で,口縁部にはヘラや指で押しつけた文様がある(本遺跡は入海式土器の標式遺跡)。入海式土器は、東海地方を中心にして東は関東、西は近畿にわたって分布する。また、イネ科植物の繊維を含んだ土で作られているのも特徴である。この形式は東海地方の縄文時代早期の代表的なものとされ、この地に8,500年前から人々が狩猟生活をしていたことを裏付けている。