1401(応永8)年正月、飯田城主山内道美が如仲天珖(1365～1437年)を開山として寺領を寄進した。如仲は信濃国の生まれで、9歳で仏門に入り、のちに越前国平田山竜沢寺の梅山聞本の許で印可を受けた。如仲は遠江に曹洞宗教団発展の基礎をつくったが、当時、遠江国の守護が今川氏から斯波氏へと交替しており、越前守護でもあった斯波氏の意向に沿うものであったと思われる。
　如仲の門下から優れた僧侶が輩出されたが、その一人である石叟円柱が二世となり教線を拡大した。