神前神社
かみさきじんじゃ (Kamisaki Shrine)
【S-AC039】探訪日:2014/3/9・2021/6/8
愛知県半田市亀崎町2丁目92
Tel.0569-28-0019
【MAP】
〔駐車場所〕
社伝によれば、神武天皇が東征の途中に伊勢国から船でこの地に上陸したという。この逸話による神嵜が亀崎という地名の語源とされる。上陸地点は天神洲と名付けられ、小祠を建てて産土神として崇敬されたのが本社の創始とされる。1543(天文12)年には水野信元によってこの地に亀崎城が築かれたが、1601(慶長6)年には廃城となる。1612(慶長17)年、風波の被害を受けにくい城跡と同じ丘陵地に遷宮された。拝殿裏には神武天皇が使ったという伝承の井戸「神の井」がある。
当初は神前天神と称していたが、やがて亀崎神社に改称、1871(明治4)年の近代社格制度により郷社に列せられた。さらに、1885(明治18)年には亀崎神社から神前神社に改称し、県社に昇格した。太平洋戦争後には近代社格制度が廃止されたが、現在でも神前神社は県社の名称で親しまれている。
東海地方では数少ない「子供の神様」を祀ることで知られ、七五三の時は大いに賑わう。6月には井戸を覗いて虫封じをする神事の「虫封祭」が行われている。また、毎年5月3日,4日に行われる亀崎潮干祭が有名である。室町時代の応仁,文明年間(1467~1486年)頃に初開催されたとされる山車祭りで山車の海浜曳き下ろしなどの行事で知られる。2006(平成18)年には「亀崎潮干祭の山車行事」が国の重要無形民俗文化財に指定され、2016(平成28)年には亀崎潮干祭が「山・鉾・屋台行事」の構成遺産としてユネスコの無形文化遺産に登録されている。