石光寺
せっこうじ (sekko-ji Temple)
【T-NR010】探訪日:1995/6/17・2017/9/24
奈良県葛城市染野387 <📲:0745-48-2031>
【MAP】
〔駐車場所〕
天智天皇の時代(670年頃)、光を放つ三大石があり、掘ると弥勒三尊の石像が現れた。勅願により堂宇を建立し、石光寺の名を賜り、役小角が開山となって弥勒如来を本尊として祀ったのが始まりとされる。今も金堂跡には弥勒堂が建っており、弥勒石仏の一部を祀っている。
門を入って左には、染の井,糸掛け桜がある。説話によれば、美貌で知られた中将姫は17歳で出家。ある日、中将姫は、蓮の茎を集め、糸を採り出し、石光寺の庭に掘った井戸に糸を浸したところ5色に染まった。中将姫はそのハス糸で一夜のうちに当麻曼荼羅を織りあげたとされる。763(天平宝字7)年のことという。中将姫は藤原豊成女とされるが、伝説上の人物と思われる。1192(建久3)年成立の『建久御巡礼記』には、曼荼羅は横佩大納言の娘の願いによって作られたものとされている。この時点では中将姫の名はみえず、娘の名が中将姫、父が藤原豊成に固定するのは室町時代以降のことである。