乾坤院
けんこんいん (Kenkon-in Temple)
【T-AC003】探訪日:2012/8/31・2021/4/1
愛知県知多郡東浦町大字緒川字沙弥田4 <📲:0562-83-2506>
【MAP】
〔駐車場所〕
1475(文明7)年、緒川城初代城主の水野貞守によって水野家の菩提寺として建立された。貞守は親交のあった逆翁宗順を乾坤院の開山に迎えたが、逆翁は自らの師である川僧慧済を勧請開山として自らは二世となった。川僧は開山の2か月後に没し、実際には乾坤院に来ることはなかった。乾坤とは八卦での西北と南西の方位を表し、緒川城から見て西方(乾と坤の間)に造られたことからその名が付けられたと伝わる。また、乾坤が「天と地」をも意味することから山号を「宇宙山」としたと由来される。
徳川家康の生母である伝通院が4代水野忠政の娘であり、同寺でも供養されていることから、江戸時代には尾張徳川家の庇護を受けた。
山門は1682(天和2)年に建立され、3間1戸の二重門で屋根は入母屋造りで銅瓦葺となっている。2階は周囲に回廊をめぐらし、正面中央に桟唐戸が設けられている。全体に禅様式で統一され県内の数少ない二重門として貴重な建物である。総門は緒川新城からの移築とされ、比較的大型の薬医門である。
境内には水野氏四代の墓所がある。
なお、2016(平成28)年3月4日、火災により本堂,坐禅堂,堅雄堂が全焼した。